マットレスの黄ばみ原因・対策完全ガイド：落とし方と予防策を徹底解説

ベッド・マットレスのこと

公開日：2025.04.21（Mon）

マットレスの黄ばみ原因は汗・皮脂・尿など。この記事では、自宅でできる重曹やクエン酸を使ったシミの落とし方、カビ対策や防水シーツなどによる予防策、日常のお手入れ習慣、買い替え時期の目安まで詳しく解説します。

マットレスの黄ばみ問題とは

寝具のマットレスが黄ばんでしまい、どう対処すればいいか悩んでいませんか？マットレスの黄ばみは主に寝汗や皮脂、おねしょなどが原因で発生し、一度付くと簡単には落とせません。この記事では、黄ばみの原因と正しい落とし方、そして予防策を詳しく説明します。

就寝中の汗や皮脂はマットレスに染み込み、黄ばみの原因になります。特に小さなお子さんがいる家庭では、おねしょによる尿シミも黄ばみの一因です。

マットレスが黄ばむ主な原因

寝汗・皮脂による黄ばみ

人は睡眠中にコップ1杯（約200ml）ほどの汗をかくといわれています。その汗がマットレスに吸収され、たまっていきます。汗や皮脂にはタンパク質や脂質が含まれており、時間がたつと酸化して黄色いシミへと変色します。シーツや敷きパッドで覆っていても、完全には防げない汗染みがマットレス本体に残り、黄ばみの大きな原因となります。

おねしょや嘔吐による黄ばみ

小さな子供のおねしょ（尿漏れ）や、体調不良時の嘔吐物がマットレスに染み込むと、濃い黄ばみや臭いの原因になります。尿には水分だけでなく尿素やアンモニアが含まれ、時間がたつと細菌によって分解されアンモニア臭が発生します。また嘔吐物やよだれもタンパク質汚れの一種で、放置すると黄ばみを招きます。尿や嘔吐によるシミは早めの対処が必要ですが、マットレスは洗濯できないため厄介です。

カビや細菌の繁殖

汗や湿気を含んだマットレスは高温多湿状態になり、カビが発生しやすくなります。カビ自体は黒や緑の斑点になることが多いですが、初期段階では黄色っぽく見えるカビ汚れも存在します。またカビや雑菌の繁殖で布地が変色したり、黄ばみを帯びることもあります。健康面でも注意が必要で、厚生労働省も「カビは喘息の再発・悪化、アレルギーの原因になる可能性」があると注意喚起しています。マットレス内部で繁殖したカビは衛生上危険なため、黄ばみとともに異臭や黒ずみが見られたらカビを疑いましょう。

その他の要因

飲み物のこぼし跡や、タバコのヤニ、経年劣化による素材の変色などもマットレスの黄ばみを招きます。たとえばポリウレタン素材のマットレスは、紫外線や空気による経年劣化で黄変（黄ばみ）しやすいことが知られています。また洗剤の洗い残しや柔軟剤の成分が布地に残って酸化し、黄色くシミになることもあります。原因が思い当たらない黄ばみでも、こうした要因が重なって起きている可能性があります。

参考リンク

マットレスの素材別：黄ばみやすさとお手入れのポイント

一口にマットレスと言っても、素材によって通気性やお手入れ方法が異なります。それぞれの素材の特徴を理解し、黄ばみ対策に役立てましょう。

ウレタン（フォーム）マットレスの場合

ウレタンフォーム素材（低反発マットレスや高反発ウレタンなど）は通気性がやや低く蒸れやすい傾向があります。寝汗や湿気が内部にこもりやすく、黄ばみやカビが発生しやすい素材です。また水に弱く、吸水すると劣化や変形を招くため基本的に水洗いはできません。直射日光や高温にも弱く、天日干しすると変色や硬化のおそれがあります。ウレタンマットレスはカバーやプロテクターで汗や汚れから保護し、日常的に風通しを良くすることが大切です。お手入れは掃除機掛けや重曹を使った表面掃除に留め、乾燥剤や除湿シートを敷いて湿気対策をするとよいでしょう。

ウレタン素材そのものも年月が経つと黄ばみやすく、暗いところで保存しても数ヶ月～年単位で黄変が起こると報告されています。性能にすぐに影響はないものの、見た目を清潔に保つにはこまめなケアが必要です。

コイル（スプリング）マットレスの場合

ボンネルコイルやポケットコイルなどのスプリングを内蔵したマットレスは、内部に空洞が多く通気性に優れるタイプが一般的です。汗による湿気が比較的逃げやすい構造ですが、それでも長年使用すれば表面の詰め物に汗・皮脂汚れがたまり黄ばみは発生します。コイルマットレスは重量がありますが、可能であれば定期的に壁に立てかけて陰干しし、湿気を飛ばすことが効果的です。

スプリングマットレスの多くは丸洗い不可ですが、表面生地に撥水加工がされているモデルもあります。汚れがひどい場合はマットレスクリーニング業者で高温スチーム洗浄を依頼できる場合もあります。ただし内部のコイルが錆びないよう完全乾燥が必要で、家庭では難しいためプロの手を借りるのが無難です。コイルマットレスでも、小さなお子さんやペットがいる場合は防水シーツで保護するなど、ウレタン同様の予防策が推奨されます。

ラテックスマットレスの場合

ラテックス（天然ゴム）素材のマットレスは、体にフィットし抗菌性が高い一方で通気性があまり良くありません。汗や湿気がこもりやすいため、放置するとカビ臭や黄ばみが発生しやすいです。ラテックスも水や熱に弱く、水洗いや高温乾燥は厳禁です。濡れると劣化（ひび割れや硬化）し、直射日光でも変質するため天日干しできません。お手入れはウレタンと同様に、風通しの良い陰干しや掃除機でのほこり除去が中心となります。

ラテックスマットレスを使う場合、通気性を補う工夫が大切です。例えば敷きパッドや除湿シートを併用して蒸れを軽減したり、ベッドフレームをすのこ状にして下部に空気が通るようにします。天然素材ゆえに経年劣化もあり、長期間使用で多少黄ばんでくることは避けられません。汚れや臭いが気になり出したら、無理に水洗いせず専門業者に相談しましょう。

マットレスの黄ばみを落とす方法【自宅でできるシミ抜き】

マットレスの黄ばみは洗濯機で丸洗いというわけにはいきませんが、家庭にあるもので部分的にシミ抜きする方法があります。汚れの種類に合わせて適切な方法を試してみましょう。

重曹を使った黄ばみ取り（汗・皮脂汚れに有効）

汗や皮脂による黄ばみには重曹（炭酸水素ナトリウム）が効果的です。重曹は弱アルカリ性のため酸化したタンパク質汚れを分解し、消臭効果も期待できます。手順は次の通りです。

重曹水スプレーを作る: スプレーボトルに水300mlと重曹大さじ1杯を入れ、よく振って重曹水を作ります。完全に溶けにくい場合はぬるま湯を使っても構いません。
黄ばみに重曹水を噴霧する: 黄ばみ汚れの箇所全体に重曹水をスプレーし、数分置きます。重曹水が繊維に浸透し、汚れを浮かせてくれます。
タオルで汚れを拭き取る: 汚れが浮いてきたら、乾いた清潔なタオルでポンポンと叩くようにして水分ごと汚れを吸い取ります。こすると生地を傷めるため、叩きながらタオルに移すイメージです。
汚れが落ちるまで繰り返す: 黄ばみが薄くなるまで、スプレーと拭き取りを何度か繰り返します。
水拭きして乾燥させる: 最後に、水で湿らせ固く絞ったタオルで重曹分を拭き取り、乾いたタオルで仕上げ拭きします。重曹成分がマットレス内部に残ると後で黄色く残ってしまう可能性があるため、しっかり除去しましょう。その後は風通しを良くし十分に乾燥させて完了です。

重曹は血液汚れや嘔吐汚れにも有効です。水分を含んだ汚れを中和・消臭してくれるので、一通り試した後、重曹の粉末を直接マットレス全体に振りかけて数時間置き、最後に掃除機で吸い取る方法もあります。この重曹パウダー法はマットレス全体の消臭・乾燥にも効果的です。ただし重曹を撒いた後も湿気が残っていればカビの原因になるため、仕上げ乾燥は念入りに行いましょう。

クエン酸を使った黄ばみ取り（尿汚れに有効）

尿や汗のアルカリ汚れにはクエン酸（クエン酸は弱酸性）が有効です。クエン酸は尿中のアンモニア臭を中和して消臭する働きがあります。手順は重曹水と似ていますが、以下をご参考ください。

クエン酸水スプレーを作る: 水200mlに対しクエン酸小さじ1杯程度を溶かし、スプレーボトルに入れます。完全に溶けにくい場合はぬるま湯を用いるとよいでしょう。
尿シミにスプレーする: シミ部分にクエン酸水をたっぷり吹きかけ、染み込ませます。特におねしょ直後でマットレスが濡れている場合は、事前にタオルでできるだけ尿を吸い取っておきましょう。
タオルで叩き拭く: 汚れと臭い成分が浮いてきたら、乾いたタオルでトントンと叩き、汚れ液を吸い出します。汚れが落ち切るまでスプレーと拭き取りを繰り返します。
水拭きと乾燥: 最後に固く絞った水拭きタオルでクエン酸を拭き取り、乾いたタオルで仕上げます。クエン酸が残るとあとでべたつきの原因になるため注意しましょう。終わったらしっかり乾燥させます。

クエン酸は尿だけでなく、洗剤（石鹸カスなど）のアルカリ残留による黄ばみにも効果があります。なお重曹とクエン酸を同時に混ぜて使うのは避けてください。それぞれアルカリ性・酸性で中和しあい効果が打ち消され、発泡して二酸化炭素が発生するため危険な場合もあります。

酸素系漂白剤やエタノールの活用（頑固なシミ・カビに）

重曹水やクエン酸水で落としきれない頑固な黄ばみには、酸素系漂白剤（過炭酸ナトリウム系の洗剤）を試す方法もあります。市販の衣類用の液体酸素系漂白剤を薄め、水拭きと同様の手順でタオルに含ませてシミを叩き出します。酸素系漂白剤はタンパク質汚れを分解し色素を脱色する効果があります。ただし漂白剤がマットレス内部に残らないよう、処理後は十分な水拭きと乾燥が必要です。

カビが発生している場合、小範囲であれば消毒用エタノールで対処できます。エタノールを布に含ませ、カビ部分を叩き拭きして殺菌します。その後乾燥させ、掃除機でカビの死骸を吸い取ります。ただしカビが広範囲に及ぶ場合やマットレス内部まで根を張っている場合、完全に除去するのは困難です。黒カビ斑点が点在するような場合は無理に自分で除去しようとせず、後述するプロのクリーニングや買い替えを検討したほうが安全です。

注意: 塩素系漂白剤（いわゆる家庭用塩素系漂白剤・カビ取り剤）はマットレスには基本的に使用しないでください。塩素の強力な漂白作用で生地を傷めたり、残留すると黄ばみや臭いの原因となります。色柄のある布地では色落ちも避けられません。どうしてもという場合は目立たない部分で試し、自己責任で極少量を使うに留めましょう。

プロのマットレスクリーニングを利用する

自分では落としきれない黄ばみやシミがある場合、マットレスクリーニングの専門業者に依頼する方法があります。プロの業者は専用の洗浄機器や洗剤を用いて、マットレス内部まで洗浄・乾燥を行ってくれます。高温のスチームや強力な掃除機で汚れを吸い出すため、自分で手入れするより確実性が高い方法です。

ただし、マットレスの状態や素材によっては完全に汚れを落とせない場合もある点に注意しましょう。長年染み込んだ黄ばみや、ウレタン素材深部まで染み込んだシミはプロの手でも薄くなる程度が限界のケースがあります。また費用もそれなりにかかります（シングルサイズで1～2万円程度が相場）。クリーニング後は乾燥に丸一日以上要することもあり、その間マットレスが使えない点も考慮が必要です。

プロに依頼する際は、マットレスの素材と状態を事前に相談し、対応可能か確認しておきましょう。ウレタンやラテックス素材は水洗い不可のため、業者でも表面清掃のみとなる場合があります。一方でスプリングマットレスなら高温水洗浄ができる業者もあります。費用対効果や仕上がりを見て、買い替えたほうが良いかも含め判断するとよいでしょう。

参考リンク

やってはいけない対処法・黄ばみ取りのNG例

マットレスの黄ばみを早く何とかしようとして、誤った対処をすると生地を傷めたり状況を悪化させる恐れがあります。以下に黄ばみ掃除で「やってはいけない」主なポイントをまとめました。

熱湯をかけない: 頑固な汚れだからと沸騰したお湯をシミ部分にかけるのはNGです。尿や汗などタンパク質を含む汚れに70℃以上の熱湯をかけるとタンパク質が固まり、かえって汚れが繊維に固定され落ちにくくなります。またウレタンなど熱で変形しやすい素材はマットレス自体が痛む原因にもなります。シミ抜きに使う水は人肌より少し暖かい程度（約40℃まで）のぬるま湯に留めましょう。
強い漂白剤を安易に使わない: 黄ばみを真っ白にしようと塩素系漂白剤を原液のまま使ったりするのは避けてください。マットレス内部に液が染み込むと後から黄ばみや輪ジミの原因にもなります。また刺激臭が残ったり、塩素ガスが発生して危険です。酸素系漂白剤を使う場合も、適切に薄めて部分的に用いるに留めましょう。
大量の水で洗わない: 汚れを落としたいあまり、マットレスに大量の水や洗剤液を染み込ませるのは禁物です。内部まで濡れると乾燥に非常に時間がかかり、その間にカビが発生しかねません。またスプリングの金属部分があれば錆びの原因にもなります。シミ抜きはあくまで表面を湿らせる程度にとどめ、処理後は扇風機やドライヤーの冷風なども使って早く乾燥させましょう。
濡れたまま放置しない: 上記とも関連しますが、掃除後にマットレスが少しでも濡れている状態で放置すると、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。特に湿度の高い夏場や梅雨時は要注意です。シミ抜き後は晴れた日に風通しの良い場所で陰干しするか、乾燥機能付きの布団乾燥機を活用して内部までしっかり乾かしてください。
直射日光での乾燥に注意: 布団を天日干しする要領でマットレスも日に当てたいところですが、素材によっては直射日光がNGです。ウレタンやラテックスは直射日光で黄変・劣化する恐れがあるため、陰干しが基本となります。天日干し不可のマットレスも多いので、日光消毒したい場合はカバーや敷きパッドだけに留め、本体は風通しの良い日陰で乾燥させましょう。
消臭スプレーだけでごまかさない: 黄ばみからくる臭いが気になるからと、市販の消臭スプレーを振りかけるだけでは根本解決になりません。尿臭などに消臭スプレーを掛けると、臭い成分が混ざり合って余計に変な臭いが強くなる場合もあります。まずはシミ・汚れ自体をしっかり除去し、その上で仕上げに消臭スプレーを使うのが正解です。

以上の点に気をつけ、正しい方法で黄ばみ対策を行いましょう。誤った方法でマットレスを傷めてしまっては本末転倒です。迷った時は無理せず専門業者に相談することも大切です。

参考リンク

VENUS BED ライブラリ：「洗えないマットレスにお漏らしをしたときの対処法」

黄ばみを予防する方法（日頃の手入れと対策）

黄ばみ汚れは発生してから対処するより、日頃の予防とお手入れで未然に防ぐことが理想です。以下のポイントを押さえて、マットレスを清潔に保ちましょう。

防水シーツやプロテクターでマットレスを保護する

マットレス本体に汚れが染み込まないよう、防水機能のあるシーツやマットレスプロテクターを活用しましょう。特に小さなお子様のおねしょやペットの粗相が心配な場合に有効です。防水シーツは表面で水分をはじき、抗菌・防臭加工された製品なら臭いや雑菌の繁殖も軽減してくれます。普段から汗をかきやすい方も、マットレスカバーや敷きパッドで汚れを受け止め、こまめに洗濯することで黄ばみを大幅に防げます。

毎日の換気と湿気対策

起床後はすぐにベッドメイキングせず、掛け布団を剥いでマットレスをしばらく空気に当てる習慣をつけましょう。寝ている間に吸収した湿気を飛ばし、マットレス内部を乾燥させる効果があります。特に夏場や汗をかいた日は、窓を開けたりエアコン・除湿機を使って部屋の換気を行い、湿度を下げることが黄ばみ防止につながります。マットレスを床に直接置いている場合は、起床後に壁に立て掛けて底面を乾燥させると効果的です。

定期的にマットレスを乾燥させる

2～3週間に一度はマットレスを陰干しするか、布団乾燥機を使って内部までしっかり乾燥させましょう。天気の良い日にはベッドからマットレスを降ろし、窓際の風通しの良い場所に立て掛けて数時間乾燥させます（直射日光は避ける）。布団乾燥機を使う場合はマットレス対応か確認し、ウレタン素材なら低温モードで短時間に留めます。定期的な乾燥により汗や湿気をためこまないことで、カビや黄ばみの発生リスクを大きく減らせます。

敷きっぱなしを避け通気性を確保

マットレスを床に直接敷いて使っている場合、下に湿気がこもりカビの温床になりがちです。可能であればすのこベッドや脚付きマットレスなど、下に空気の流れができる状態で使用しましょう。どうしても直置きする場合は除湿シートを下に敷き、週に一度はマットレスを立てかけて床との接地面を乾燥させてください。万年床は厳禁です。

寝具類をこまめに洗濯する

シーツや敷きパッドは汗や皮脂を直接吸収するため、週に1～2回を目安に洗濯しましょう。特に夏場は頻度を上げ、乾燥機や予備のリネンを用意して常に清潔なものを使います。洗濯表示に従い適切に洗うことで、黄ばみ予防だけでなくダニや細菌の繁殖防止にもなります。

マットレスの定期掃除

マットレス本体も月に一度は掃除機をかけてほこりやダニの死骸を取り除きましょう。表面やキルティングの縫い目に沿って丁寧に吸引します。床用の掃除機ヘッドとは別に、布団用ノズルや清潔なヘッドを使うと衛生的です。掃除機をかける前に重曹を軽く振り撒いて一時間ほど置いてから吸い取ると、臭い対策にもなります（使用後は排気も換気しましょう）。

マットレスのローテーション

マットレスの上下・裏表を定期的に入れ替える習慣も大切です。両面仕様なら3～6ヶ月に一度は上下・裏表をひっくり返し、片面仕様でも頭側と足側を入れ替えて使用しましょう。これによりへたりを均一化できるだけでなく、常に同じ面が上になることでたまる汗汚れを散らす効果も期待できます。ローテーションのついでにマットレス下やベッドフレームも掃除し、ほこりやカビの胞子が溜まらないようにしましょう。

こうした日常の予防策を実践することで、マットレスの黄ばみはかなり防げます。「最近忙しくてお手入れをサボっていた…」という方は、できる範囲からでも取り入れてみてください。清潔な寝環境を保つことは快適な睡眠と健康にもつながります。

黄ばみが落ちない場合の対処法（買い替えの目安）

上記の方法を試しても黄ばみが落ちない場合、またマットレス自体が古くなっている場合は、買い替えを検討したほうが良いかもしれません。黄ばみが取れないほど染みこんでいるということは、マットレス内部に汚れや劣化がたまっているサインでもあります。

マットレスの寿命を確認する

一般にマットレスの寿命は素材ごとに異なり、使用状況によっても変わりますが、おおよその目安は以下の通りです。

ポケットコイルマットレス：約8～12年
ボンネルコイルマットレス：約7～10年
低反発ウレタンマットレス：約3～5年
高反発ウレタンマットレス：約6～8年
ファイバー（樹脂綿）マットレス：約6～8年
ラテックスマットレス：約6～8年

使用開始からこれだけの年数が経過している場合は、黄ばみ云々に関わらず買い替え時期といえます。特にウレタン系は寿命が短めで、長年使うと黄ばみだけでなくへたりや粉吹き（劣化粉の発生）が起きることもあります。

また使用年数以外の買い替えサインもあります。例えば以下に当てはまる場合は交換を検討しましょう。

シミ・汚れ・カビがひどく衛生的に問題がある（黒カビが点在するなど）
マットレス内部の詰め物がへたって腰や背中が痛い
スプリングの軋みや破損がある

汚れがたまったマットレスや劣化した寝具を使い続けると、睡眠の質の低下やアレルギー悪化など健康面にも影響が及ぶ可能性があります。思い切って新調することで快適な睡眠環境を取り戻せるでしょう。

新しいマットレス選びと清潔に使うコツ

買い替えを決断したら、次は新しいマットレス選びです。近年では防ダニ・抗菌加工がされた生地を使ったマットレスや、カバーを取り外して洗濯できるタイプのマットレスも登場しています。例えばエマやNELLなど各メーカーから、消臭素材や防臭綿を使った清潔を保ちやすいマットレスが販売されています。こうした機能も比較検討し、より衛生的に長く使える製品を選ぶとよいでしょう。

実際に購入する際は、マットレス比較サイトや通販サイトのレビューを参考にすると、自分のニーズに合った一台が見つけやすくなります。寝心地はもちろん、お手入れの簡単さやカバーの洗いやすさなど「掃除・管理のしやすさ」もチェックポイントです。小さなお子さんがいる家庭なら防水カバー付きのセット商品を選ぶのも一案です。

黄ばみ知らずの快適な睡眠環境を手に入れるためにも、適切なタイミングでの買い替えと製品選びは重要です。新品を手に入れたら、この記事で紹介した予防策を活かして長く清潔に使ってください。